みなさんこんにちは。ナイルの平田です!
今回はナイルの迷作、世界最速のシャランをご紹介していきます!
VW専門店が生み出した魔改造シャランをご覧ください。
VWシャランとはどんな車?
シャランはVWのラージサイズのミニバンです。(全長4855mm×全幅1910mm×全高1750mm)
最高出力 | 150~177ps |
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燃費(JC08モード) | 13.5~15.0km/L |
燃費(WLTCモード) | 12.2~14.0km/L └市街地:9.2~11.3km/L └郊外:12.3~13.9km/L └高速:14.0~15.7km/L |
駆動方式 | FF |
排気量 | 1389~1968cc |
乗車定員 | 7名 |
かなりいい車なので、人気も高いのですが、この車格で排気量が1.4、馬力で言ったら150馬力です。
税金が安いというメリットは魅力ですが、高速道路で、人がたくさん乗ってる時などには、少しパワー不足を感じます。
ナイル平田、シャランとゴルフGTIの融合を思い立つ
シャランユーザーの皆様、シャランにGTIくらいのエンジンが載ってたらいいなぁ、と考えたことはありませんか?私はありました。
昔ナイルに、ゴルフ6GTIエディション35という車がありました。
そのゴルフ6GTIは、前がぶつかっていて、部品取りで使ってたんですが、ふと
「これ、なんか…シャランと一緒にしたら面白くない?」と思って、改造しました。
ナイルの魔改造シャランは320馬力(世界最速)
ナイルの迷作、世界最速シャランのパワーは320馬力・トルクは450ニュートンです。
どうしてもシャランは重いので、ぐーっと踏ん張ってようやく120キロという感じですが、このシャランの場合は、Sモードにしてバシューンとやれば、あっという間に自分が行きたい速度まで到達します。
快適です!
何故シャランとゴルフGTIを合体できると思ったのか
シャランは1.4のTSIですが、ミッションが湿式6速DSGなのです。
乾式DSGの動画でも説明したように、湿式はパワーに耐え得るミッションDSGなのです。
そしてゴルフ6GTIエディション35も同じく湿式6速DSG。
だからいけると思いました。
変速比とかは厳密には違うので、ミッションはそのまんまシャランのミッションを使ってます。
付くんですね!と言われますが、付くんじゃない、付けるんですよ。
世界最速シャランは内装も魔改造
シャランの内装をご紹介します。
ただエンジンを載せ換えただけじゃないっていうところをお見せしたいです。
シャランのシート:ゴルフ6GTIエディション35のシート
フロントの二脚が、ゴルフ6エディション35のシートになっています。
なお、エディション35は、ゴルフGTIの35周年に350台限定で発売された物です。
シャランのシフトノブ:ゴルフ6GTIエディション35のシフトノブ
シフトノブもエディション35のシフトノブを移植しました。
ブーツはシート屋さんにお願いして作ってもらいました。
シャランのシートベルト:ゴルフ6GTIエディション35のシートベルト
シートベルトもエディション35のシートベルトです。
ナイルのこだわりをふんだんに詰め込んでいます。
シャランのステアリング:ゴルフ6GTIエディション35のステアリング
ステアリングもGTIのステアリングを移植しています。
シャランのコンフォートラインは、基本的にマルチファンクションなどがついていない、シンプルなステアリングです。
それをこうやって、マルチファンクションもパドルもバッチリ使えるようにしています。
シャランのスピードメーター:ゴルフ6GTIエディション35のスピードメーター
普通のシャランのスピードメーターはMAX240ですが、このシャランはMAX280。
GTIのメーターを付けてあります。
形状が違うので、なかなか大変な作業でした。
シャランのキーレス
鍵も2つ、シャランのキーレスが使えるようにしてあります。
これでエンジンもかかりますし、ドアも自動で開きます。
世界最速シャランの外装は羊の皮を被った狼
外装は、そこまで派手なカスタムはしていません。
まさかこのシャランが320馬力あるとは思わない、そういう羊の皮を被ったオオカミのスタイルです。
シャランの車高調:ST
作った当初は、320馬力に耐えられるようにアラゴスタの車高調を入れていましたが、
6R用のアラゴスタを使っていたので、乗り心地に少し改善点がありました。
今はSTの車高調に換えてかなり乗り心地がコンフォートになっています。
シャランのホイール:Audi RS6純正鍛造
ホイールは、当初はエディション35のホイールを履かせていましたが、
今はこの車のオーナーが持っているRS6のホイールを履いています。
この前Aikoさんが車検やった
シャランなのにホイールにAudiマークがついてます。
シャランのブレーキ:ブレンボGTキット
さりげなくブレーキにブレンボGTキットを入れております。
この重い車を、強い効きでギュッと止めてくれます。
シャランのグリル:GTIイメージの赤い差し色
グリルは赤い差し色を入れて塗っています。
グリルだけにGTIの面影を匂わせています。
世界最速シャランのエンジンルーム公開!
エンジンルームのご紹介をしていきたいと思います!
まずは比較として通常のシャランのエンジンルームです。
ノーマルシャランのエンジンルーム
普通の1.4CAVのシャランのルームのレイアウトです。
普通のシャランは前方排気
こちらは「前方排気」と言って、インマニが奥側にあって、前側にマフラー エキゾーストがあって
前から後ろに抜けていく配置です。
世界最速シャランのエンジンルーム
次にこちらが世界最速シャランのエンジンルームです。
普通のシャランのエンジンルームと比較してみると、パッと見ただけでもう全然違いますね。
世界最速のシャランは後方排気
こちらはゴルフ6Rなどと同じ「後方排気」です。
前側にインマニが付いていて奥側にマフラーがあるので後ろに排気が逃げるようなエンジンレイアウトになっています。
150馬力のシャランを320馬力まで上げた方法
シャランの馬力を320馬力にアップさせるために行ったことをご紹介します。
シャランのエンジンをゴルフ6GTIエディション35のCDLにする
このシャランに載っているエンジンはゴルフ6GTIエディション35のエンジンです。
CDLは、ゴルフ5GTIのBWAやAXXっていうエンジンの、進化系のエンジンです。
シャランのタービンをK04タービンにする
CDLエンジンに加えて、タービンがK04タービンになってます。
四駆ではありませんが、ゴルフRと同じようなものです。
ゴルフ6Rと同じCDLエンジンが載っていて、これは元々の5GTIの200馬力よりチューニングされている上に、さらにK04タービンも入ってるので、この時点で235馬力あります。
シャランにGIACでECUチューニングする
そこから更にGIACでエンジンECUチューニングをして、235馬力から320馬力まで上げてあります。
世界最速シャランのエンジンルームカスタム紹介
エンジンルームのカスタムをご紹介します。
イグニッションコイル:プラズマダイレクト
イグニッションコイルはOKADAPROJECTSのプラズマダイレクトです。
通常1回だけのスパークを3回以上発生(マルチスパーク)させ、さらに2次電流値を純正コイルの約2倍にまで増大させることで燃焼効率を向上させます。
https://www.okadaprojects.com/products/pd/
特にこのマルチスパークは100万分の1秒という単位で発生させるため、高回転域に至るまでマルチスパークを持続させることが可能です。
フルチューンエンジンでも充分に追従できるスペックを確保しています。街乗りから競技まで様々なドライビングシーンで効果を発揮することができます。
インテーク:NEUSPEEDのP-Flo Kit
NEUSPEEDのインテークに交換してあります。
過去のインテーク取付動画でもご紹介したことがありますが、吸入音がすごいです。
やる気に満ちあふれています。
絶対的な吸入空気量を増加させることでスロットルレスポンスとパワーを約5〜8ps向上させる車種別専用設計のスポーツエアクリーナーキット。
http://neuspeed.jp/pflo.html
ディバータバルブ:Forge
forgeのディパータバルブででターボのブースト圧を抜いています。
純正のカットオフバルブと交換することにより、再加速時のエンジンレスポンスと耐久性を向上させます。
https://vwmaniacs.com/fs/maniacs/gr490/gd17240
純正のカッットオフバルブと異なり、バルブの開閉をバキューム負圧でコントロールしています。
また、純正同様、車両ECUからの命令信号によりソレノイドバルブが作動します。まさに純正パーツの弱点を補ったアフターパーツと言えます。
世界最速シャランはちゃんと公認車検車(CAV改)
このシャランの排気量は1400ccではなく2000ccなので、きちんと公認車検に通しています。
車検証上でも、ちゃんとCAV改になっています。
海外の場合は、規制や車検が甘いので、ゴルフ2にV6エンジンを載せたり、ゴルフ4にGTIのエンジンを載せたりするカスタムは少なくないみたいです。
日本でちゃんと車検場で検査して合格をもらうって…結構めんどくさい作業です。
世界最速シャランの制作期間
このシャランを作るまでに、何か月掛かったか、もはや分かりません。
エンジンのレイアウトも違う訳ですし、この車はアイドリングストップ付きの車です。
盗難防止関係のシステムも入っているなど、最近の車には色々な制御が入っているので、一番大変な部分はやはりエンジンECUのマッチングです。
また、シャランは電動サイドブレーキなところ、GTIは普通のサイドブレーキなので、そこも苦労しました。
生み出した当時は走行距離3万キロ弱ぐらいでしたが、もう今は7万キロ超えです。
今のところ、ほぼノントラブルで走ってくれています。
取り回しから何から、本当に苦労しました。
なので、こういった魔改造車はもう二度と作りませんw
このシャランは、私の中では7N型で世界最速のシャランだと思ってます。
もしもこのシャランより早いシャランをご存知の方は、ぜひ教えてください。