ナイルメカチャンネルのDSGメカトロ解説
皆さんこんにちは!ナイルメカチャンネルです。今回は、ナイルメカチャンネルで最も人気のあるテーマ、7速乾式DSG(デュアルクラッチトランスミッション)のメカトロ解説をお届けします。過去にクラッチ交換やシフトフォークの修理など様々な動画を公開してきましたが、今回はメカトロ(メカトロニクス)の解説を行います。
メカトロとは何か?
メカトロは、シフトチェンジとクラッチ操作を自動で行う重要な部品です。DSGは耐久性に問題があるとされることが多く、その原因の一つがメカトロの故障です。実際にリコールも行われており、その内容について解説します。
メカトロのリコール手順
リコールで行われる作業は、ミッションとメカトロを分離することから始まります。ミッションが車に装着された状態でメカトロを外すための準備が必要です。以下にその手順を紹介します。
- クラッチレバーの位置調整:
メカトロを外す前に、クラッチレバーをミッション側に移動させる必要があります。専用の工具を使用し、クラッチレバーを正しい位置に動かします。 - オイルパンの取り外し:
メカトロオイルを抜き、オイルパンを外します。これにより、内部のアキュームレーター(圧力を生み出す装置)にアクセスできるようになります。 - アキュームレーターの取り外し:
高圧のため、取り外しには注意が必要です。アキュームレーターは、メカトロオイルの圧力を利用して動作します。この圧力が60バール(約870psi)にも達するため、安全対策が必要です。 - オイルポンプの取り外し:
モーターとオイルポンプを分離します。これらはメカトロオイルを循環させる重要な部品です。 - 基板の取り外し:
基板(コンピュータ)は、メカトロの心臓部です。これが故障すると、DSG全体の機能に影響を与えます。基板にはイモビライザー(盗難防止装置)が組み込まれており、特にゴルフ7以降のモデルでは基板交換が
必要なため、注意が必要です。
- クラッチレバーの取り外し:
K1およびK2のクラッチレバーを外します。これにより、クラッチ操作が解除され、メカトロの取り外しが容易になります。 - ケースの取り外し:
最後に、メカトロのケースを取り外します。リコールではこのケースが割れる問題があり、ケースの交換が行われます。ケースの材質や厚みが変更され、割れにくくするための対策が施されています。
メカトロの構造と機能
メカトロの内部には、油圧システム、アキュームレーター、オイルポンプ、ソレノイド、基板などが含まれています。これらの部品が連携して動作し、シフトチェンジとクラッチ操作を実現します。
- アキュームレーター:油圧を利用して圧力を生み出し、その圧力でソレノイドを制御します。
- オイルポンプ:モーターで駆動し、メカトロオイルを循環させます。
- ソレノイド:油圧の切り替えを行い、シフトチェンジの指示を出します。
- 基板:システム全体を制御するコンピュータです。ゴルフ7以降ではイモビライザーが組み込まれています。
リコールで行われるプログラム変更
リコールでは、ハードウェアの交換だけでなく、プログラムの変更も行われることがあります。具体的には、メカトロの動作圧力を調整することで、故障を防ぐ対策が取られています。ただし、圧力を下げることで他の部品に影響が出ることもあり、そのバランスが重要です。
ナイルメカチャンネルの修理サービス
ナイルメカチャンネルでは、メカトロの修理も行っています。修理には以下の2つの方法があります。
- 中古メカトロの交換:費用を抑えるために、ヤフオクなどで中古のメカトロを購入し、交換します。ただし、品質保証は難しいです。
- 現物修理:壊れたメカトロを修理します。時間はかかりますが、新品交換よりは安価に済みます。
修理の際は、公式LINEからお問い合わせください。新しい公式LINEに変更していますので、ご注意ください。
まとめ
7速乾式DSGのメカトロ解説は以上です。メカトロの構造やリコールの内容を理解することで、DSGの問題点とその対策を知ることができました。ナイルメカチャンネルでは、今後も車に関する有益な情報を提供していきますので、ぜひチャンネル登録といいねをお願いします。
また次の動画でお会いしましょう!さようなら~!